窓の外
僕自身は自分自身にノルマを与えるのが上手ではないからか、毎日毎日、用事を発明することが日々の最も大切な日課になっている。ノルマはほとんど他からは与えられない。
執念という材料
「凄い」という言葉は形容詞でありながら実は言語で形容できないという自己矛盾を内包する美しい言葉である。
お掃除
自分自身を手入れする、というのは、自分の身体も頭も日々変化し続けていることに対する備えである。変化を防ぐことはできないが、その変化に対してすこしでも自覚的でいるのは有益である。
文化ということ
人類社会の制御しづらさは、実際のところ、カモメのジョナサンが抱えた抗えない自己そのもののように見えなくもないし、そうなると文化は外圧的に制御することの能わない極めて内攻的なものではなかろうか、とついつい想像してしまう。
Form follows function
つまるところデザインの根幹は、それが何の系統に属していて、その系譜をどこまで遡れるか、その枝葉を如何に深く鮮明に直覚できるかにかかっているのではないかと思う。
カラヴァッジョの眼
人間の脳は、心を鷲掴みにされる時、その他のあらゆる記憶のディテールは光も色も奪い取られ、虚無の空間に放り出されてしまうことを、カラヴァッジョは発見したのだ。
世の中の真実
起こったことの真実は検証可能なのであろうか。否、検証可能かどうかよりも、世界で起こるあらゆる事柄は誰にとって唯一なのであろうか。
ニーズを読む
人気商品はこぞって消費が扇動される。人気のある人物も、見方によっては商品と云えなくもない場合があるから、そういう方達の消費もまた、バブリーに膨らむ。 バブリーに膨らんだものはいつしか弾け、別の人気商品や人気者が台頭する。
動物としてのヒト 4:動物としての人間
現代人が考える以上に、生物にとって生きることとは、常に忍耐に裏付けられながらも、其の実、ワクワクするものだったはずなのだ。そして、われわれの日常、つまり生命活動は最後まで忍耐を強いられる運命にあって然りなのである。
動物としてのヒト 3:天球の姿
天球の容姿は星座によって描かれた。描かれた主人公たちは、星座同士にまつわる物語とともに後世に受け継がれ、季節の把握という恩恵を受けた我々の祖先は、食料の栽培収穫を限りなく発展させていった。